
モデルになっていなかったら、
絵師になっていたんじゃないかと思うほどに
冨永愛は職人気質である。
それほどに丁寧な仕事をする。
写真は多忙なさなか、息子の七五三の為に、
寸暇を惜しんで仕上げた珠玉の羽織絵である。
この写真を撮った数時間後に遂に完成した。
優美な牛若丸と、剛健な弁慶のコンビが
昔から好きだったという彼女の着想で
牛若丸と弁慶が戦ったとされる「五条の橋」の絵を
柔らかで繊細な羽二重に描くことになった。
どうしてこんなに手間なことをするのかと聞いても
「細かいこと意外と好きだから」
と気負わない返答で肩すかしを食らう。
ほんとに天の邪鬼なんだから。
愛の持っている「和関連」の書籍を見ても、その気質が伺える。
それは着物のコーディネトが存分に載っているワクワクするような
ものではなく、染めや織る為の参考書のようなものばかりで、単なる
良い着手を目指す私にっては伺い知れぬ深遠さを感じた。
実は彼女の作る料理はとても繊細で誠実で滋味深い。
それと同様に何をするにでも常に真剣に丁寧に粘り強く取り組む性分であるの
だが、この友禅の絵を見ていただいても諒解なように素人とは思えない出来映え。
この地球を破壊する根源となる私たちの果てしない欲望。
そこから生まれた膨大な物に囲まれて、忘れかけていたこと。
彼女の手作業はそういったことから完全に自由であり、
本当に大切なものを思い出させてくれる。
モデルであり、母であり、最近ではラジオDJをもこなし
テレビ出演も快く引き受け、社会貢献にも取り組み報告書も自ら執筆。
自国に本拠地を移したのだが未だ海外からのオファーも絶えない。
どういうタイムスケジュールで動いたら
そんなにこなせるんだろうと不思議に思うが、まだ生き生きと湧き出る
泉のような彼女の探究心は実に限りない。
友禅の日の短いランチタイムにこれからやりたいことについて聞くと
「日本のこと」をもっと知りたいという。
ある方から頂いたお題「私たちにとって着物とはなにか」を探求する
旅の始まりを「和の美を学ぶ」タイトルで束ね、丁寧に織りなして行きたい。
恵美子
posted by AI TOMINAGA and EMIKO at 12:49
|
冨永愛 和の美を学ぶ